
写真:江戸川区の中学校で出前授業をした時にその一部を担当してくださいました。
私の「環境教育に関わりたい!」という気持ちの第一歩が葛西臨海たんけん隊でした。
小さい頃から生き物が大好きで、けれどピンと来る職業が見つからない、そんな時に知ったのがインタープリター。その後すぐにGoogleで「インタープリター インターン」と検索したことを今でも鮮明に覚えています。そこで検索結果に出て来たのが葛西臨海たんけん隊。それから大学四年間、インターンとしてお世話になりました。
葛西臨海たんけん隊の特徴は特定の場所・インタープリターを持たないことだと思います。また、インタープリターだけでなく、研究者やアーティストの方々とのコラボを行なっていたりと、非常に多彩なプログラムを展開しています。小・中学校での出前授業、科学館での化石レプリカ作り、障害者・健常者関係なく楽しめる五感を使うワークショップなどなど…講師も参加者も様々。
さらにはインターン生も、自分とは大学もやっていることも違う。そんな葛西臨海たんけん隊で私はたくさんの出会いに恵まれ、何人もの尊敬する人に出会いました。その出会いから、たんけん隊を飛び出しての活動や交流もたくさんありました。
私はこれから「より多くの人に自然を楽しんでもらいたい」ということを目標に、自然の中にあるリゾート施設で働きますが、この選択に至るまでにはたんけん隊で出会った人達が必要不可欠でした。
環境教育を志す人にとって葛西臨海たんけん隊はいろんな手法、いろんな人、いろんな想いに出会える絶好の場です。
未知の場所へ踏み出すことは少し勇気がいりますが、その先にはたくさんの出会いと世界の広がりがあると思います。葛西臨海たんけん隊の益々のご活躍を祈るとともに、これからどんなインターン生によってたんけん隊が盛り上げられていくのか、大変楽しみにしております。

私は大学3年生の時から葛西臨海たんけん隊でインターン生として活動させて頂き、筑波実験植物園で開催する感じる公園ワークショップをはじめ、葛西臨海公園や夢の島熱帯植物園など、様々な場所でのイベントに携わらせて頂きました。感じる公園ワークショップは、"五感"を使って自然を感じ、障害の有無に関わらず楽しめる様に工夫されたバリアフリープログラムであり、自然を感じ学ぶという従来の環境教育にプラスして、健常者と障害者が触れ合いながら学習するという点が新しいプログラムとなっています。画期的で面白いプログラムなのですが、前例が殆ど無いため、一回一回のイベントの反省を活かし、試行錯誤を繰り返しながらの実施でした。私は一部ではありますが、葛西臨海たんけん隊の一員としてこの過程に携わりました。私が主に関わったのは、イベント当日のガイドツアーや体験ブースでの参加者のサポートです。自然を感じる中で発見した事を参加者と共有する、疑問に思ったことを一緒に考える、健常者と障害者の仲を繋ぐなど、参加者と同じ目線に立って取り組む事に気をつけながら、よりプログラムを楽しんで貰える様サポートしました。仕事は、インターン生はこれ、とはっきりと決まっている訳ではなく、自分がやりたいと希望すれば、事務局の宮嶋さんは様々なことにチャレンジさせて下さいました。また、イベント前の事前の打ち合わせなどにも呼んでくださり、とても自由度が高く、自分が望めばどんどん深く関わっていける恵まれた環境であると感じました。
初めは環境教育に特に深い関心があるという訳ではありませんでしたが、次第にプログラムがどんどん発展していく面白さ、インタープリターの方の優しさや皆さんの熱意などに触れ、その魅力を知ったインターンシップでした。
企業などでもインターンシップは多数行われており、私も参加しましたが、葛西臨海たんけん隊のインターンシップは他とは少し異なります。私が一番感じたことは、関われる人たちの幅広さです。インタープリターの方から、大学の先生、実際に植物園などで働いている職員の方、聴覚や視覚障害者の方など、普通ではなかなか出会えない方々とお会いし、お話する機会が多くありました。これは様々な分野の方が、一緒にプログラムを行う葛西臨海たんけん隊ならではのものであり、大きな魅力の1つだと思います。それぞれ違った分野に精通し、違った人生を歩んできた方の話を伺うのは大変為になり、自分の将来や就職活動を考える上でも参考になりました。
私は今後一般企業に就職し、環境教育とは少し離れますが、葛西臨海たんけん隊のインターンシップで学んだ、様々な人と関わることの楽しさ、人と意見を交換しながら試行錯誤をしていくことの魅力を忘れず、今後も様々なことに挑戦していこうと考えています。また、葛西臨海たんけん隊のプログラムがより発展していき、沢山の人に楽しんで頂けることを心より期待しています。

インタープリターという言葉は大学時代に初めて耳にしました。
小さな頃から生きものが好きで、将来は動物に携わる仕事をしたいと考え、紆余曲折を経て国立公園のレンジャーを目指していました。でもレンジャーなんてどうやったらなれるのか、実はレンジャーの仕事さえもよく分かっていなかったと思います。
そんな私にとって、自然と人を繋ぐインタープリターという仕事は私の理想に限りなく近いものだと感じました。
じゃあ、インタープリターになるには、どうしたらいいのかしら?
幸いにして私にインタープリターという言葉を教えてくれた人は、大学に講師という立場で教鞭をとっており、このたんけん隊の理事を務め、また後の私を雇ってくれる人でもありました。
学生の頃はそんなことなど露知らず、この人のそばにいればインタープリターに近づけるという思いで話を聞きに行き、そこで紹介されたのが葛西臨海たんけん隊だったのです。
ちょうどインターン生を募集中ということだったので、右も左も分からぬまま、未知の世界に入っていきました。そこでは大学やアルバイトとは違った出会いや体験がありました。
たんけん隊で出会う人はインタープリターだけでなく、研究者、大学の先生、水族園の職員など、とにかく色々な業種の人達。そして同じインターンとしてたんけん隊に来た、違う大学の学生達。
普段だったら出会うことのない人達と、活動したこと、お話ししたことは楽しいだけでなく、進路を考える上でも重要な時間だったと思います。
現在私は、東京都の西の端、奥多摩湖のほとりにある「都立奥多摩湖畔公園山のふるさと村ビジターセンター」にて、インタープリターとして勤務しています。念願叶った私ですが、今の私があるのはたんけん隊での出会いや学びがあったからだと思います。
インタープリターに興味があり、なりたいと考えている方へ。
とにかくたくさんの人と出会い、話をしてみてください。様々な人と出会うことでつながりが生まれ、自分の将来に重要な機会が生まれるかもしれません。
馬渡和華さんプロフィール |

大学時代に東京湾の干潟域に生息する底生生物を題材にした環境教育について研究。卒業後は自然教育研究センターに入社し、学生時代の海抜0m地帯から標高530mの山のふるさと村ビジターセンターに移動して勤務。山と海をつなげられるようなインタープリターを目指し、日々邁進中。
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